私としては気が進まなかったのですが母に勧められて、昼間アイスコーヒーを飲んだため、眠れません。こうなってしまうとどうしようもない、瞼を閉じてひたすら黙思に耽るしかありません。すると望んでもいないのにあらゆる煩悩、魑魅魍魎悪鬼羅刹が頭の中で蠢き始め、次々と妄想の卵を産卵してゆくのです。それが孵化する度に私の脳内はくだらない妄想の成長にエネルギーを使うがため活性化され、それにより血液中の糖分濃度の変化が空腹感を誘発し、そこからふと「そういえば今日の晩ご飯は何だっけ?」という無益な疑問が新たに孵り、そのせいでまた余計にブドウ糖を浪費する、ああ悪循環。
常々「巻き舌ができるようになりたいわ」と思いながら慎ましく暮らしている私は、この間ネットで見た「続けていると巻き舌ができるようになる発声練習」を思い出して、この苦痛な突発性インソムニアを少しでもハッピーアイスクリームにしようと、口パクで特訓に励むことにしました。襖の向こうでは両親が寝てるため、堂々と発声するわけにはいかないので、仰向けになって唇を動かします。プルプラプルプラプルプラプルプラプルプラプルプラ…。
発声の時に子音によって異なる舌・唇使いを意識すると面白い、ということに気付き、さっきからずっと無言で五十音を読み上げています。以上、「私ってつくづくくだらない娯楽に没頭するよなぁ」と思った瞬間でした。早く眠らせておくんなまし。
※参考:巻き舌クリニック