【前回までのあらすじ】
自室のパソコンをアクエリアスが襲う。キーボードは致命傷を負い、数日後に死んだ。保証は効かない。買い換える金もない。私はキーボードの敵を討つため、アクエリアスの待つ魔王城へと向かうのだった。
【今回のおはなし】
中古の
VAIO typeMシリーズで、ディスプレイに開閉式のキーボードがくっついてる。閉じると音楽再生モードになる。これがなかなか気に入っていた。この機能は残したい。けれどこのキーボードはもうだめだ。
USBキーボードを買ってきてそのまま挿しただけでは、元からついてるキーボードが邪魔してうまく動かないらしい。調べてみると、このキーボードを本体から引き剥がして使ってる方もいるようだ。でもそれはなんだか寂しい気がして、どうにかならんかとさらに調査を続けると、全部外さなくても、キーボードと本体を繋いでるコードさえ引き抜けば機能しなくなる、と書いてあるのを見つけた。
←このコード。中身は殺風景。
分解の手順はさほど難しくはなかった。ただ、ネジの上にくっついてる目隠しシールが曲者で、右上のは数十分で取れたのに、左上のはその何十倍もかかった。作業時間の九割はこの目隠しのせいだ。だいぶ傷がついてしまった。あとでかわいいシールでも貼ってあげよう。
闇雲にネジを外すとポロリと中身が露になり、いかにも怪しいコード(一本しかコードなかったけど)を引っこ抜いて適当に固定し、逆の手順でネジをしめれば完了。見た目は変わらない。恐る恐る電源を入れてみる。何ら問題なく起動した。リビングのパソコンからキーボードをぶん取って挿してみる。何ら問題なく機能した。元からついてるキーボードは完全に反応しなくなったようだ。閉じると音楽再生モードに移行する機能は、以前と同じように使える。
あとはUSBキーボードを買えばいい。キーボードがダブルになってしまうけれど、鍵盤が二段あるオルガンみたいなノリで、格好良く見えなくもないんじゃないかな。最後に実行犯を慰めればこの件は完了ということで、アクエリアスに脅える生活も終わりということで。みんなも気をつけようね。