花粉症のみなさんこんにちは。花粉症じゃない歴=年齢のあいだです。なんかすみません(笑)
…というようなことを花粉シーズンになったら書こう、と思いつつ迎えた三月の、一日の起床時からいきなりくしゃみと鼻水、涙の応酬で困りました。そんなはずはない。私は「シロ」だ。今までも、そしてこれからも……それでも止まらない顔中の各パーツから分泌される水分。
「花粉症?」と聞くと八割近い確率でYESと答えが返ってくる時代。私だけ無事なんておかしいと思ったんです。「ついに来たか」そんな感じでした。
その日は夕方からバイトがあり、マスクをして出勤しました。正月に風邪引いた時以来のマスク。花粉症ビギナーの私は、こういう公の場でどうやって症状を対処したら良いかわからず、マスクの下でずるずると鼻をすすり涙目で授業を続けました。時々トイレで鼻をかむ。過去に出会った花粉症の友人たちの、人前でも冷静にくしゃみ鼻水目のかゆみを抑えるスキルを馬鹿にしてきたことを後悔しました。あんたらすごいよ。
滅多にティッシュを消費しないことだけがトリエだった私の部屋のゴミ箱は、白き薔薇にも似たやわらかなソレが溢れんばかりに咲き誇り、「春が来る度にこうして咲き乱れるのね。そして捨てられていくのね……これから一生……」と切ない気分になりながらその日は横になりました。
で、翌朝。起きたらびっくりするぐらい何ともない。え、夢?どっちが?
あの日以来、くしゃみ鼻水目のかゆみの再発は今のところありません。あれは一日体験企画だったのでしょうか。それとも今はたまたま治まってるけど、これから悪化するのでしょうか。沈黙が怖い。花粉症になってしまうか、あるいは死ぬまで、見えざる敵(かふん)に脅える生活が続きそうです。