2010/06/14 Mon

最高機関で学ぶ揚げ足の取り方



女子トイレの前で友達を待っていると、「不審者に注意」の貼り紙が目に留まった。日付は今年の六月。どうやら最近、露出症の男性が構内で目撃されたらしい。女性諸君は一人で空き教室などにいないように注意しろとのこと。大学内にそんな人がうろついてることへの驚きよりも、私はむしろ「露出症」という言葉が気になった。「露出狂」なら小学生の朝の会の頃から聞き馴染んでいる。一方で、露出症という言葉を使う人にはまだお会いしたことがない。勝手な憶測だけど、世間的にも露出狂の方が幅広く支持されていると思う。たとえば街行く人に、下半身を露出している男性を見せて「彼のことを何と呼びますか?」と聞くアンケートを行ったら、100人中99人が「露出狂」と答えると思う。残りの一人は通報すると思う。

露出症と聞いてまず思い浮かんだのが、ゆうメンタルクリニックのマンガで分かる心療内科だった。第六回「露出症の治療〜どこからが病気?」によると、精神科では露出狂ではなく露出症が正しい言い方らしい。……なるほど。この貼り紙を作った人は、それを踏まえた上で、あえて一般的な露出狂という表現ではなく専門的な露出症という言葉を選んだのか!さすがは学問の最高機関、大学。うっかり「露出狂に注意」などと書いては教授から総ツッコミをくらうのだろう。それはもう鬼の首を取ったかのように、通りがかる度に「露出狂(笑)」とか言われるに違いない。私のように違和感を覚える無知な学生のほうが恥ずかしいということか。こりゃ一本取られた。……ん?待てよ。マンガにはこうも書かれている。露出症とは「少なくとも6ヶ月間にわたり、警戒していない見知らぬ人に自分の性器を露出することに関する空想や性的衝動、また行動が反復する」(引用)ことだと。つまり、少なくとも半年前には既に大学側は露出している男性を確認し、そこから6ヶ月にわたり反復する行為を見守ってから、今月ついに彼を「露出症」と認定した上で満を持してこの掲示を貼ったということになる。


最初に見つけた時点で掲示してくださいよ!

posted by あいだ at 22:42 | Comment(0) | 学校
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