食べることと寝ることは楽しいよね。人類、というか生き物に与えられた最大のご褒美だと思うんだ。食べるの大好き。病気かなんかで食べられないときは本当につらい。病気でもないのに食べられないときはもっとつらい。
おいしいものを人に食べさせるのも好きなんだ。とくにチョコレート、こんなにおいしいんだから大好きなみんなにも食べてもらいたい。チョコレートとしょっぱいものを交互に食べるのもいいよね。グミなんかもいいよね。きっとみんな喜ぶぞ。明日はどんなお菓子を買おうかなぁ!
「食べ過ぎ」「太るよ」「控えなさい」
え……どゆこと……?自分でも驚くくらい純粋な瞳で問い返してしまった。私はただみんなに喜んでほしくて……別に余ったお菓子を家でひとり貪るのが目的とかじゃないのに!ほら、授業前に食べればお腹鳴らない(可能性がわずかに増える)し、急いでるときは朝ご飯にもなるし、え、だめ?でも悪いのは私じゃなくて、お菓子がスーパーに置いてあるのがいけないんだし。だ、だめ……?
「食べたいなら無理しなくていいよ。まぁおれは食べないけどね」
何この屈辱感。べ、別にお菓子とか元々そんな好きじゃないし、食べなくても平気だし!言っちまった。そんなわけで今日からお菓子禁止、オカ禁のはじまりです。土日と、人からもらったものは自己判断でOKという最低限の救済処置、というかお情け。狂ったように暴食する週末が今から想像できますね。「太るよ」がここまで自分に対して有効だとは。女の子の「全然太ってないからダイエットなんかしなくていいよ!」は、他人を蹴落とすための罠だったのかもしれません。