革命だ。もう誰も信じないなんて、訳アリぶっていた頃からは想像できないような、もはや、まさかこんな風になってしまうなんて思いもしないよ。お揃いの御守りは手首に二十四時間つけっぱなしで、携帯にストラップつけない主義も捨てて、部屋にはツーショット写真、待ち受けまでもが笑顔のどアップときた。別れた直後に早く会いたいねで、一日最低十回は好きだよ愛してるってそんな日々。旧友が聞いたらおかしくなったと思われる。らしくないのはわかってる。
何よりも根本改革というか、二十年物の人格にまでそれは及び、カメラ嫌いが少し直って、よく笑うようになった。アホみたいに泣いたことも、血管ブチ切れ寸前で主張したことも、こんな自分は知らなかった。隠し事とか駆け引きなんてできないから、大好きもムカつくも言わずにはいられない。私を困らせることに関しては天才で、時には世界一憎いのに、諦めるより向き合おうって思う。なんかもう会いすぎて飽きそうとか心配してる暇もないし、価値観とか方向性の違いまでも好きだから、困るよ。つらい。でも逃げようって思わないんだなぁ。もはや変態だな。
やっぱ年上じゃなきゃとか、女の子可とか言ってた頃より、同級生の男の子っていう至極無難な選択をした今「年齢や性別は関係ない」って実感できる。表面上のスペックに期待していた要素が大事で、それを満たさなかったら何十年生きてたってだめだって。私より九ヶ月少なく生きてる後輩に教わった。サプライズのつもりで作っていたプレゼントを、我慢できない!見せる!って未完成のままネタばらししてしまうような、酔っ払うと熱弁しながら嬉し泣きしだすような子だけれど、大切にするぜ。