二回の研修を終えて、今日から実際の個別指導をやることになりました。「先生」初日です。
お相手は小学四年生の男の子、科目は算数です。「最初は雑談メインでいいよ」と言われましたが、これがなかなか難しいのですよ。私くらいの歳なら、初対面の人とでも愛想笑いと無難な対話でその場を凌げますが、小学生は素直だからそんなの通用しないんです。スポーツと好きな給食の話をして五分で終了。周りの先生が百マス計算をし始めたので、私もあたふたしながら授業を始めました。
基本おとなしいけれど、結構フリーダムな子で、最後の数分は「利き手じゃないほうで図を描く」という大学受験レベルでも出題されないような、かなり高度な演習を独自にやってました。なかなか面白い子でした。また教えたいな。
なんだかんだいって、ひどくはなかったかな、と思います。やることはやったはず。教えてない生徒にも話しかけてもらえたりして、やっぱり「先生」って呼ばれるのは嬉しいです。
順調に思えた授業初日。七時半に帰宅しました。そして、
私は気付いたのです。自分の犯した重大なミス―――……
スーツのスカート、見事にファスナー全開だった。
ありがとうございます。文字通り体を張ってがんばります。背中で語る女になりたい。