恐らく、早く眠らなきゃ起きられないというプレッシャーと、少しでも活動してエネルギー浪費・減量しようという無駄な抵抗と、暇潰し代わりの昼寝が原因で、眠れませんっ。明日、というか今日は健康診断、朝が早いんです。普段の一時間目の授業(何限目、という言い方に慣れる気がしません…)よりも一時間程早いんです。高校時代よりも三十分早く家を出るんです。七時に出るんです。おかしい。大学生は遅寝遅起きが基本じゃなかったんですか。おかしい。おかし。お菓子もご飯もアイスもお土産もたくさん食べました。三ヶ月運動してません。明日の体重は、きっと悲惨です。それでも身長さえ伸びてたら、いいんですけど、それは期待できません。姉に、分厚いシークレット靴下みたいなのを履いて測ればいいとアドバイスされましたが、そんなことしたって悲しいだけです。視力なんてもっと最悪です。だって今、暗闇の中で携帯とにらめっこして、朝にはきっと寝不足、寝ぼけ眼確定です。元々視力はあまりよくないので、明日の検査で眼科に行けと言われるかもしれません。プロフィールでは「視力:1.0」と書いていますが、あれは嘘っぱちです。
確かに高三の身体測定、視力は両目ともに裸眼でAでした。Aは1.0以上です。高校の視力検査は、黒板に貼られた表を担当の先生が一つ一つ指し示し、生徒は離れた位置から片目で見てランドルト環の向きを告げる、というオーソドックスな方式でした。しかし、この検査には穴がありました。検査の前に生徒は担当の元へ行って、自分の用紙を預けるんです。つまり一瞬だけ、検査の前に表を間近で見ることができる。私が並んでいた列の先生は、検査になると最初に表の真ん中より少し下、毎回同じ段を指していたんです。毎回、誰にでもです。それは検査の定位置からだとギリギリで見えないぐらいの大きさ。自分の番になって、用紙を手渡す時、私は卑怯にも、目の前に貼られた表のその段を盗み見して、さっと暗記してしまいました。そして定位置に戻ると案の定、先生はまずその段を指しました。きっとあの段の横には「視力1.0」と書かれていたのでしょう。私がそのラインを難なくクリアしたので、検査は十秒程で終わった気がします。一通り友人に自慢して満足した後には、嘘の結果と、罪悪感と自己嫌悪だけが残りました。高校時代、信号無視すら許さないのが信条だった私の、唯一のカンニングです。この方法で不正を働いた者は、私以外にもいたのでしょうか。誰もが思い付きそうですが、だからこそ、あえて見ないようにするのが暗黙のルール、不良でも守って当然の良識だったのかもしれません。いえ、実際にそうなのです。そもそも我が母校に不良は皆無でした。不正でテストの点数が上がるのならともかく、正しい視力を知ることができないのだから、やる意味がない。誰にだってわかること。卑怯な愚か者は私ひとりでした。あれから、一年。懲りずに度々「視力1.0」という偽物の栄光を自慢し続けていましたが、今日私はきっと「眼科行け」という現実を突き付けられるのでしょう。しばらくして私が眼鏡デビューした日には、
また友人に「テリー伊藤に似てる」なんて言われてしまうかもしれません。しかしそれも自業自得。辛くても受け止めて生きていかなければならない。ぼやけた目で、しっかりと向き合おうと思います。
「私がザ・たっちの片方で、ホンジャマカの石塚さんが父親で、その三人とあといかにもアニキっぽいマッチョも一緒に密着して温泉に入るっていう夢を昼に見た」という話をしようと思ったんですが、随分と脱線してしまいましたね。こんな駄文を打ち込んでいる間にも、目に負担が……睡眠時間が……。
おやすみ軟膏っ。